大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)1703 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人柴田元一の上告趣意(後記)について。

所論第一点は、被告人が重い肺結核患者である事情を述べてこの被告人に対する

原判決の量刑は憲法三六条の残虐な刑にあたり、違憲であると主張するのであるが、

事実審の裁判官が、法律所定の範囲においてその裁量により定めた刑が、被告人か

ら見て過重であつても、これを目して残虐の刑ということはできないことは、当裁

判所の判例とするところであり、また仮りに被告人に所論のような病状があつても、

それは刑の執行の面において考慮せらるべき事項であるから、原判決が被告人に実

刑を科したからといつて、憲法三六条に違反するとはいえない。論旨は理由がない

(昭和二二年(れ)第三二三号同二三年六月二三日大法廷判決、集二巻七号七七七

頁参照)。また第二点の所論は量刑不当の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由

にあたらない。(なお記録を検討してみても原判決の量刑は不当とは認められない)。

その他記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年九月二二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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